センシティブとは、とても繊細で些細なことにも敏感なことを表す形容詞です。
センシティブを使用する場面は多く、日常やビジネスシーンなどさまざまです。中には機密情報を指すケースもあり、どのような事柄をセンシティブと指すのかによって意味合いが異なります。まずはセンシティブの意味と使い方をしっかり確認しておきましょう。
では、センシティブのより詳しい使い方や意味について、詳しく見ていきましょう。
目次
センシティブは主に「人の性格を表すとき」と「物事の性質を表すとき」に使います。
それぞれの使い方について詳しく見ていきましょう。
- 人の性格を表すとき
- 物事の性質を表すとき
人の性格を表現するときに使う場合は、「繊細な」「神経質な」といったネガティブな意味で使います。良い意味で使うケースは少ないため、使用する際は注意が必要です。
・彼女は仕事の話になると少しセンシティブになる傾向がある。
・彼はセンシティブな人だから、話す内容には注意が必要だ。
物事の性質を表すときに使う場合は、「機密事項」や「取り扱い注意」といったニュアンスを含みます。主にビジネスシーンで使われます。
・今から伝えることはセンシティブにあたるため、公開範囲に注意してください。
・この情報はセンシティブな内容を含むため、社外秘でお願いいたします。
SNSでは、投稿された内容に対して「センシティブ設定」が設けられています。過激な画像や表現を用いるポストに手動で設定することができ、相手に表示される前に「センシティブな内容が含まれる可能性のあるポストです」と出てきます。
Xでのセンシティブは、「取扱いに注意」という意味があります。ポスト内容のセンシティブ判定は、「暴力的・性的・グロテスク・ヘイト」の4つを含むかどうかが基準となります。
たとえば、露出の多い人が映っているもの、血が出ている画像やケガをした動物、人種や宗教に対して差別的な表現のあるメディアが該当します。
- センシティブとデリケートの違い
- センシティブとナイーブの違い
デリケートとは、ささいなことで壊れたり傷ついたりする様子を表現するときに使う言葉です。センシティブとの大きな違いは、ネガティブな意味を含むかどうかがです。
センシティブは、はれ物を扱うようなネガティブさがありますが、デリケートにはそこまでネガティブな意味を含みません。
たとえば、「赤ちゃんはデリケートな肌をしている」と表現することはありますが、「赤ちゃんはセンシティブな肌をしている」とは言いません。「センシティブ」を使うと、「赤ちゃんの肌は柔らかく薄いため、外部刺激に敏感である」という意味に加えて、肌質自体を否定するようなニュアンスが含まれてしまいます。
ナイーブとは、純粋で傷つきやすい様子を表す言葉です。センシティブとの違いは、打たれ弱さの度合いにあります。
ナイーブは、敏感かつ起きたことに対してのダメージが大きいことを表します。例えば、「ナイーブな性格」と言うと言われたことを重く受け取って傷つきやすい性格という意味になります。
同じように人の特徴を指すときに「センシティブな人」というと、打たれ弱い人というニュアンスは含まれることはあまりありません。
- 類義語
- 対義語
・神経質
・繊細
・感度が良い
人の言葉に過敏な人に対して神経質な人、繊細な人という点でセンシティブの類語といえます。
すぐに些細なことにも反応する点では、「感度が高い」という表現はセンシティブと近い意味を持っています。ただ、センシティブよりも「感度が高い」のほうがポジティブなニュアンスがあります。
・鈍感
・無神経
・不屈の
人の発言や評価などを意に介さなという意味で鈍感、無神経、不屈のセンシティブの対義語といえます。
少し飛躍しますが、「デリカシーがない」という表現もセンシティブの対義語といえます。
センシティブは英語で「sensitive」と表記します。日本語と同様「敏感な」という意味があり、それに加えて英語には「要注意」「精度が高い」という意味も含まれます。例文を見てみましょう。
●I want a high-sensitivity film camera.
高感度のフィルムカメラが欲しい
●It’s a sensitive topic, so I will be watchful of what I talk.
それは繊細なことだから気を付けながら話すね
●She is very sensitive.
彼女とっても繊細な人なの
センシティブの意味について解説いたしました。日本ではネガティブな意味合いで使われるケースが多く、ビジネスシーンでは機密情報の取り扱いなどで使われることが多いようです。本来の意味を知ることで、より理解を深めてみてくださいね。